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「家族の立場からワーク・ライフ・バランスを考える」レポート05(家族の立場からワーク・ライフ・バランスを考える)

2009/11/16 子育てひろば あい・ぽーと(港区)

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F(とうきょう会議担当者):

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今日はありがとうございました。お話しの中にありましたが、お母さんが困っているときに、支援者に電話するのではなく、夫にすぐ電話できるような雰囲気にできることが第一歩かなと思いました。
男性の育休取得者のモデルがないと言う話しですが、先日フォーラムがあって、「『経産省の山田課長補佐、ただいま育休中』(日本経済新聞社)という本を読んで、自分も育休を取ろうと思いました」という話しがありました。そこで、山田さん本人がおっしゃったのは、「一部の変わり者のモデルであっては困る」と。仕事もキャリアも捨てず、育休もちゃんと取って、子どもとのつながりを持っているというモデル作りを企業の方も心がけて欲しいし、行政としてもうまく情報発信していかれたらと思います。



大日向先生:

私は本日の座談会でお話を伺いながら、時代はずいぶん変わったなと思いました。
いい方向にも変わったし、危ないかなとも感じています。たとえばこの座談会を十数年前にやったら、もっと「夫の働き方は、こう変わってくれなくちゃ」という声が、妻やパートナーから、たくさん出たと思います。団塊世代で子育てしていらした3人の方からお話しがありましたが、「本当に閉塞的で苦しくて、夫の海外転勤がなかったら、2人、3人産めませんでした」というのが、実態だったと思います。



ところが、幸か不幸か少子化が急速に進んで、国もなんとかしなくてはならないという状況になり、少子化対策も種々検討され、WLBも進みつつあります。志のある企業は、WLBに則った制度をいろいろと打ち出してくれています。そういう中で、本当の問題点が見えなくなっている面もあるのではないかという気がします。または、夫はある程度育児・家事やってくれているから、これ以上、自分が要求してはいけないのではないかと妻が遠慮している向きもあるかもしれませんね。でも、じっくりと生活実態を見ていくと、なかなか厳しい現実があります。私はFさん家の実態は、そんなに特殊なケースではないと思います。こういう声が水面下に押しやられてはいけないと思います。もっと男性が育児に関わることが、結果的には女性の能力を活用するために必要なこと、そして今日は話題になりませんでしたが、子どもの夢につながっていくということを考えなくてはならないのではないでしょうか。



先般、NHKの番組(「子どもサポートネット」:世界の子ども支援)の中で、オランダの事例がありました。「オランダの子どもたちの幸福度が、世界一高い」ということでしたが、それはなぜかというと、親と一緒にご飯を食べる時間が長いということだと紹介されていました。ある家庭の食卓風景が朝と夜、写し出されていて、子どもたちがお父さんお母さんと食事しているのですが、3歳くらいの下の子が、たどたどしい言葉で「みんないっしょ、だからいつもおいしい」って言っているんです。日本では国が「早寝早起き朝ごはん運動」をしていますが、どれだけの家庭が、朝食はともかく、どれだけの家族が夕食を家族一緒に囲めているのでしょうか。「夕食を家族一緒に食べられないのは、したかない」と妻の方も思っていて、夫がこんなに一生懸命働いているんだから、これ以上、「もっと早く帰ってきて」というと、夫の昇進に響くんじゃないか、夫の会社に迷惑がかかるんじゃないかと、我慢している妻だっていっぱいいると思います。



そういう中で、子どもたちは孤食(個食)に慣らされていってしまう。反抗期に入って、いろいろと難しい問題にぶつかる思春期を家族がどう乗り越えられるか、その鍵の一つに、小さいときに父親と共有した時間の多寡が影響すると考えられるように思います。つまり、子どもたちが小さいときの父親のWLBは、私たち社会の子どもたちの未来にもつながっている。そういうスタンスで、企業の方々、人事の方々にはぜひWLBを進めて頂きたいと思います。逆に家族である私たちは、あきらめずに、変にものわかりよくならずに、もっと積極的にものを言っていくことも必要でしょう。



少し前までは「夫に早く帰ってきて欲しい」「育児をして欲しい」ということさえも言えない時代、言うこと自体異端視されていた時代でしたが、今は少なくともものを言えば届く時代にはなっています。企業風土を変えなくてはいけないとわかっていながら、遠慮している人たちの方が多数派。今、私たちは、どういう社会を築けるのかの分岐点にいるのだと思います。ですから、危機感を封印することはとても危ないように思います。WLBに向けた法律はできているわけです。次世代育成支援対策推進法もそうです。ワーク・ライフ・バランス憲章もそうです。そういった時代の風潮を追い風として、私たちが家庭生活も子どもの成長も楽しみながら、より良い形で仕事にも力を注ぐたねに、今、何が必要か、みんなで声を挙げていくことが大切だと思います。



F(とうきょう会議担当者):

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私たちも初めての試みですが、企業のみなさんと家族の立場からと言うことで、このような座談会を開かせて頂きました。またこのような場をあちこちで増やしていきたいと思います。このような場を、企業の中に設けて頂いたり、企業の中にこのような場を持ち込んで声を届けていければと思っています。子育て中のみなさんは、子どもためにも、夫にも企業にももっとわがままを遠慮せずに言っていいんだということを再確認して頂いて、子どもたちを一緒に育てていかれればと思います。



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